9因子理論 (9-Factor Theory)
スクラムマスターが果たすリーダーシップを、9 つの役割として整理した理論である。Spiegler らの先行研究(Grounded Theory)が示したもので、9 つの役割のうち 7 つは段階的にチームへ移り、2 つは 1 人の専任スクラムマスターに残るとされる。この論文は、その理論を初めて量的に調べた。
- 9 つの役割は、メソッドチャンピオン(MC)、対等な立場の規律維持者(DE)、コーチ(CO)、チェンジエージェント(CA)、ヘリコプター(HEL)、モデレーター(MO)、ネットワーカー(NET)、ナレッジイネーブラー(KE)、プロテクター(PRO)である。
- 調査は、Robert Bosch GmbH の 19 を超える Scrum チームの 67 人へのオンライン調査である。1 社の自己申告のデータで、調査ツールの妥当性を統計的に確かめる評価(サイコメトリクス)はできていないと、論文自身が限界に挙げている。
- 結果は、9 つの役割を 3 つのクラスターに分けて読むことを提案する。MC・CO・MO はチーム内の心理的な要因、DE・HEL・KE はプロダクトに関する要因、CA・NET・PRO は組織に向けた要因である。
- スクラムマスターの役割がチームと共有されていたのは回答者の約 20% で、チームが主に担っている例は見られなかった。
- 共有は、アジャイルで働き始めて 3〜5 か月のチームで多かった。ただし論文はこれを、サンプルが小さい中での傾向として示している[1]
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A Quantitative Exploration of the 9-Factor Theory: Distribution of Leadership Roles Between Scrum Master and Agile Team — 「Spieglerら [14] の研究では、9つのリーダーシップ役割が提唱されており、そのうち7つは段階的にチームへと移譲される一方で、2つの役割は1名の専任スクラムマスターに留まるとしている。」(原文: “Spiegler et al. [14] study suggests a set of 9 leadership roles of which 7 are gradually transferred to the team, while 2 of the roles remain with one dedicated Scrum Master.”)(訳)(ライセンス: CC BY 4.0) ↩