プロジェクト化 (Projectification)
企業や社会において、支配的な組織化の形態としてプロジェクトへの依存度が高まる現象である。
Geraldi らの論文は、従来の研究がプロジェクト化を主にプロジェクト型組織化の普及拡大として捉え、プロジェクト型組織化の本質そのものの変化を考慮してこなかったと指摘する。同論文は、ある金融機関でのエスノグラフィー調査をもとに、アジャイルに基づく組織化が一時的組織とは異なる時間的構造を持つ独自の形態のプロジェクト化を生み出していると論じる。
- Schoper ら(2018)や Wald ら(2025)の推計による、西欧経済の全労働の約3分の1がプロジェクトを通じて行われているという規模
- 先行研究の大半が前提としてきた、プロジェクトを一過性の一時的組織とする理解
- アジャイルの実践が組織全体へ拡大し、組織構造・戦略策定・ガバナンスに影響を与える状況を、同論文は「アジャイルに基づくプロジェクト化」と呼ぶ
- 同論文の結論では、アジャイルに基づくプロジェクト化は従来のプロジェクトに伴う分断の一部を緩和する一方で、時間的深度を狭め、長期的な見通しへのコミットメントを抑制するとされる
- 調査は IT 業界の一事例で、アジャイル導入の初期段階を観察したものであるという研究の限界[1]
- 所属タグ: 組織 プロジェクト アジャイル
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Projectification without projects? Theorizing temporal structures of agile-based organizing — 「総合すると、アジャイル型組織化は一時的組織としてのプロジェクトから根本的な形で乖離しており、その否定的な帰結の一部を緩和する一方で新たな帰結をもたらす、独自の形態のプロジェクト化を生み出している。」(原文: “Taken together, agile-based organizing departs from projects as temporary organizations in fundamental ways, giving rise to a distinct form of projectification that mitigates some of its negative consequences while introducing new ones.”)(訳)(ライセンス: CC BY 4.0) ↩